チャットAIの利用に年齢制限はあるのか?ChatGPT,Bingチャット,Bardの比較

チャットAI、例えばChatGPTやBingチャット、Bardといったものが近年ますます注目を集めています。
これらのテクノロジーがどの程度子供たちの発達に影響を与えるのかについて、一部の人々は懸念を抱いているかもしれません。
AIが未成年者の精神的・社会的発展にどのように作用するか、これから様々な議論や研究が行われることでしょう。

このような背景もあって、実は各チャットAIの利用規約には年齢制限が設けられていることを、皆様はご存知でしたか?

今回の記事では、ChatGPT、Bingチャット、Bardの主要なチャットAIの年齢制限について調査しました。

目次

各種チャットAIの年齢制限の規約

2023/7/28 現在の利用規約から、年齢制限に関する部分を抜粋して紹介します。利用規約は頻繁に更新されるため、最新の情報を得たい場合は必ず本家利用規約を確認してください。

ChatGPT

ChatGPTは最も有名なチャットAIです。

ChatGPTを提供しているOpenAIの利用規約には、「13 歳以上である必要があり、18 歳未満の場合は親の許可が必要」とあります。

  1. 登録とアクセス
    サービスを使用するには、13 歳以上である必要があります。あなたが 18 歳未満の場合、サービスを使用するには親または法定後見人の許可が必要です。別の個人または団体に代わって本サービスを使用する場合、その人に代わって本規約に同意する権限が必要です。アカウントに登録するには、正確かつ完全な情報を提供する必要があります。あなたは、自分のアクセス資格情報やアカウントを組織外の他者が利用できるようにすることはできません。また、自分の資格情報を使用して発生するすべてのアクティビティについては、あなたが責任を負います。
https://openai.com/policies/terms-of-use の一部を日本語訳したもの

原文は次の通り。

  1. Registration and Access
    You must be at least 13 years old to use the Services. If you are under 18 you must have your parent or legal guardian’s permission to use the Services. If you use the Services on behalf of another person or entity, you must have the authority to accept the Terms on their behalf. You must provide accurate and complete information to register for an account. You may not make your access credentials or account available to others outside your organization, and you are responsible for all activities that occur using your credentials.
https://openai.com/policies/terms-of-use の一部転載

Bingチャット

Bingチャットは、Microsoftにより提供されているチャットAIです。OpenAIからの技術供与により、ChatGPTと同等の性能を誇ります。

このBingチャットは、成人している方のみ。未成年の場合は親の同意が必要とあります。

iii. お子様とアカウント  マイクロソフト アカウントを作成するまたは本サービスを使用することによって、お客様は、本規約に拘束されることに同意し、現在お住まいの地域において「成人」または「法的責任」に足る年齢に達していることを表明したか、お客様の親権者または法的後見人がお客様に代わって本規約に拘束されることに同意したものと見なされます。お住まいの地域において成人または「法的責任」に足る年齢に達しているかどうか分からない場合、または本項の内容を理解していない場合は、お客様の親権者または法的後見人に尋ねてください。お客様が、未成年者の親権者または法的後見人である場合、お客様および未成年者は本規約に拘束されることに同意するものとし、未成年者のアカウントが現在開設されているか後で作成されるかにかかわらず、Microsoft アカウントまたは本サービスの使用 (購入を含みます) のすべてについて責任を負うものとします。

https://www.microsoft.com/ja-jp/servicesagreement から一部転載

Bard

Bardは、Googleが提供するチャットAIです。実はChatGPTのベース技術はGoogleの研究成果が用いられています。研究元のGoogleによるAIなので、ChatGPTに差し迫る性能を誇ります。

そんなBardの利用は、18歳以上の方のみとされています。

年齢に関する要件
本サービスを利用できるのは 18 歳以上の方です。

https://policies.google.com/terms/generative-ai より一部転載

年齢制限はなぜあるのか?

疑問を持つ女性

年齢制限が設けられている理由の一つとしては、各社が訴訟から自身を守るためのものであると考えられます。

「子供がAIを利用したことにより発達が遅れたとして訴訟を起こす」といった事態が発生した場合でも、企業側は「最初から子供の利用は許可していない」という立場を保つことができます。

これは、予防的な対策としての法的な記載とも言えるでしょう。

年齢制限を守らないとどうなるか?

各チャットAIの年齢制限に違反した場合、どのような処置をとるかは提供企業のポリシーによります。最悪アカウント停止の可能性もあります。

しかし、そのような制裁処置はあまり考えられないでしょう。子供がサービスを利用すること自体は、企業に直接的な不利益をもたらすものではないからです。

実際の処置はケースバイケースであり、厳格な年齢確認が実施されていない多くのプラットフォームでは、これが厳密に適用されることは少ないと考えられます。

親の役割:子供の発達を助けるAIの活用

例え年齢制限を破ったことによる処置がなかったとしても、年齢制限の存在は無視できません。それらは主に未成年者のプライバシーやセキュリティを保護し、不適切なコンテンツへの接触を防ぐために設けられています。したがって、親や保護者は、子供たちがこれらのチャットAIを安全に利用するために適切な教育を施す責任があります。

親としては、これらのチャットAIが子供たちの学習や発達にどのように有効に活用できるかを理解し、適切な使い方を指導することが求められます。AIが子供たちの学習体験を豊かにし、興味や理解を深める手段として機能するよう、戦略的な利用方法を考えることが重要です。

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この記事を書いた人

元プログラマーのパソコンオタク。ChatGPTをきっかけにAIの凄まじさを認識し、ブログで情報発信を行う決意をする。基本インドアだが稀に山を登りごく稀にキャンプをする。

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