ChatGPTの個人・機密情報対策!データを学習に利用しない設定方法や規約を確認

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ChatGPTは非常に便利なツールですが、その学習データはどのように扱われるのか、気になりませんか?個人名や会社の情報を入力してしまった場合、その情報を学習してしまうのでは、と考えると恐ろしいですよね。

この記事では、次のような疑問を解消します!

  • 入力したデータはどのように利用されるのか?
  • データを学習に利用されないようする方法は?
目次

ChatGPTに入力したデータは学習・改善に利用される

基本的に、ChatGPTに入力したデータはAIの学習に利用されます。

これによって、モデルはより正確で自然な会話を生成することができますが、一方で個人情報や会社の機密情報の取り扱いには十分に注意する必要があります。

ChatGPTを提供しているOpenAIは利用規約で次のように述べています。

(c) サービスを改善するためのコンテンツの使用

当社は、お客様が当社の API に提供する、または当社の API から受け取るコンテンツ (「API コンテンツ」) を使用して、当社のサービスを開発または改善することはありません。当社は、当社のサービスの開発および改善を支援するために、当社の API 以外のサービスからのコンテンツ (「非 API コンテンツ」) を使用する場合があります。非 API コンテンツを使用してモデルのパフォーマンスを向上させる方法について詳しくは、こちらをご覧ください 。非 API コンテンツを使用してサービスを改善したくない場合は、 このフォームに記入してオプトアウトできます。場合によっては、これにより、特定のユースケースにより適切に対処するための当社のサービスの能力が制限される可能性があることに注意してください。

https://openai.com/policies/terms-of-use これをGoogle翻訳した文

APIとは簡単に説明するとプログラムを通じてChatGPTの機能を利用することです。まとめると以下の通り。

WEBサイトからChatGPTを利用する場合 → 学習データに利用される
プログラムからChatGPTを利用する → 学習データに利用されない

ChatGPTの入力データを学習に利用されないようにする方法

会話の履歴がChatGPTに残らないように設定し、学習や改善に利用しないようにすることができます。

ただし、不正利用の監視が必要な場合に備えて、データが削除される前に該当の履歴を確認できるように、会話の履歴は30日間保持されます。

Calc History & Trainingの設定変更画面
ChatGPTの[Settings]→[Data controls]→[Chat History & Training]から、設定を変更できる

データを学習に使わないようフォームから依頼する

会話履歴は残したいが入力データを学習に利用されたくない方は、次のGoogleフォームから依頼することができます。

ただし、このページの記載の最後に、能力が制限されてしまう可能性があることが書かれています。具体的にどのように能力が制限されてしまうのかわかりませんが、留意しておきましょう。

場合によっては、これにより、モデルが特定のユースケースにより適切に対応する能力が制限されることに注意してください。

また、この機能は数か月内にリリース予定であるChatGPT Businessに置き換えられることが告知されています。

ChatGPT Businessを利用する

APIの利用規約に沿った、つまり入力データを学習に利用しないBusinessプランが数カ月以内にリリース予定です。業務で利用される方はこれを待つのが賢明でしょう。

外部サービスを利用する

業務でChatGPTを利用する場合、問題は個人情報・機密情報の取り扱いだけではありません。

  • 最新のモデルを利用するには有料アカウントを用意する必要があり、アカウントを管理する必要がある
  • 利用状況の管理が求められる
  • 利用者によってスキルの差がでてくる

これらの問題を解決するために法人GAIというサービスが展開されています。

個人情報や機密情報の問題を解決できるだけでなく、プロンプトのテンプレート共有機能があり、利用者間のスキル差を解決することができます。また、利用状況をユーザーごとに把握できるなど、業務利用に求められる機能が一通り揃っています。

APIを利用する

OpenAI APIやAzure OpenAI ServiceといったプログラムからChatGPTの機能を利用するサービスは、入力データが学習に用いられません。開発環境がある方はこの方法を試すとよいでしょう。

大事な情報を入力しないよう心掛ける

これまでに紹介してきた方法を利用しても、完璧ではありません。個人情報や機密情報に該当する部分を置き換えるなど、情報を入力しないように注意することが重要です。これにより、万が一データが漏れた場合でも、重要な情報が外部に流出するリスクを最小限に抑えることができます。

例えばメールを送信する文章を作成する場合は、お客様の名前やプロジェクト名を〇〇〇で置き換えるなど工夫しましょう。

置き換え前置き換え後
株式会社TANTANの矢沢様宛てに、現在進行中の人類補完計画の発注ミスを報告するメールを書いてください。株式会社AのB様宛てに、現在進行中のプロジェクトCの発注ミスを報告するメールを書いてください。
個人情報や会社の機密情報に該当する文章は置き換えて相談する

まとめ

ChatGPTは非常に便利なツールですが、個人・機密情報対策も重要です。適切な設定とサービス選択を行うことで、安心して利用できる環境を整えることができます。

この記事で紹介した方法を試して、個人情報や機密情報を守りながら、ChatGPTを活用してください。

ChatGPTについてより知りたい方は、書籍からの情報も有用です。Amazonや楽天では次の本がベストセラーとなっています。

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この記事を書いた人

元プログラマーのパソコンオタク。ChatGPTをきっかけにAIの凄まじさを認識し、ブログで情報発信を行う決意をする。基本インドアだが稀に山を登りごく稀にキャンプをする。

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