BingチャットAIとChatGPT、どちらが優れているのか?この記事では、両者の機能・性能を比較し、それぞれの利点・欠点を徹底的に検証します。会話のスピード、安定性、検索機能、要約能力、そして会話の質に焦点を当て、どちらのAIがあなたに最適か見極めていきましょう!
ChatGPTとBingチャットAIの基本的な使い方はこちらをご覧ください!
比較内容
有料版のChatGPT Plusが公開されていますが、無料版のChatGPTを利用することにしました。これは、BingチャットAIが無料で使えるため、条件を揃える目的で選びました。
今回は次の項目で比較検証を行いました。
- 動作速度
- 動作の安定性
- 検索
- 要約機能
- 会話の質
- 文章生成
比較1. 動作速度
ChatGPTは言語によって動作速度が異なる場合が多くあります。そこで、両者の日本語と英語の速度を比較しました。
日本語の速度比較
自己紹介をしてください。なるべく長くお願いします。
比較AI | 秒数 | 文字数 |
---|---|---|
ChatGPT | 51.7秒 | 370 |
BingチャットAI | 18.4秒 | 320 |
BingチャットAIはとても高速に動作しました。ChatGPTは文章生成の途中に数秒止まることがあるため、エラーが起こったかと勘違いしてしまいます。ツールとして使うにはストレスのたまる速度です。
英語の速度比較
Please introduce yourself in English. Please make it as long as possible.
比較AI | 秒数 | 文字数 |
---|---|---|
ChatGPT | 25.5秒 | 932 |
BingAI | 11.4秒 | 525 |
英語では、1文字当たりの秒数は僅差でChatGPTの方が優れている結果となりました。しかし更にテストを重ねていけばおおよそ同じ速度になるのではないのでしょうか。
勝者: BingチャットAI
BingチャットAIは日本語・英語どちらとも安定した処理速度を発揮しました。Microsoftの提供するサーバーが高速なのが原因だと思われます。
ChatGPTは日本語が遅いため、ツールとして利用するにはストレスのたまる速度です。ChatGPTを積極的に利用する方は、ChatGPT Plusなどの有料プランを検討した方がよいでしょう。
比較2. 動作の安定性
ビジネスツールとして利用するには動作の安定性は大事です。両者に普段どのようなエラーが発生しているのか比較しました。
ChatGPTは混雑時にエラーが出る
ChatGPTは、混雑時に回答が遅くなるケースが多発しています。
また、会話の履歴が一時的に消えるエラーも発生しています。安定性よりも開発スピードを重視しているためか、不安定な状況が多々あります。
BingチャットAIも動作が不安定
BingチャットAIは何気ないタイミングで「再接続しています」といったエラーがよく見られました。また、入力文字上限は2000文字とされており、それに近い日本語を入力した場合、回答が戻ってこない場合が多くあります。
Microsoft Edgeサイドバーに搭載されている文章生成機能も不安定な場面に多く遭遇します。
勝者:引き分け
ChatGPTやBingチャットAIの基礎となっているGPTは計算処理が膨大で、サーバーの処理能力がユーザーの多さに追い付いていません。また、アプリケーションの更新も頻繁に行われているため、両者とも動作が不安定な場面が多く見受けられます。これから徐々に安定してくると思われるので、期待して待ちましょう。
比較3. 検索
チャットAIは検索の代替になり得るか、話題となっています。ではこの両者の検索性能に差はあるのでしょうか?この記事を執筆している2023年2月時点でホットな話題を調べてみました。次のプロンプトを両者に入力し比較します。
トルコ地震について教えてください。
ChatGPTは最近の情報が調べられない
ChatGPTは次のような回答をしました。
最近の地震ではなく、昔の地震について教えてくれました。ChatGPTの学習データは2021年までの内容となっており、それまでのデータに基づいた内容でしか回答できません。最近のニュースについて質問しても、昔の類似のニュースを紹介するか、それっぽい嘘のニュースを捏造する場合があります。
これについては、Chrome拡張機能で改善することができます。WebChatGPTという拡張機能を利用すれば、検索エンジンから得た情報から回答を得ることができます。
https://chrome.google.com/webstore/detail/webchatgpt-chatgpt-with-i/lpfemeioodjbpieminkklglpmhlngfcn
BingチャットAIは最新の情報が取得できる
BingチャットAIは検索エンジンBingと連携することで、最新の記事の要約を元に回答が生成されます。また、チャットAIで問題視されている「嘘」をつくことに関しても、記事の参照元を示しているので、ユーザーは事実か否かをすぐに確認することができます。
勝者:BingチャットAI
ChatGPTは基本的に2021年までの学習データを元に回答を生成します。一方でBingチャットAIは学習データに加えて、Bingの検索エンジンを利用して最新の情報も取得し、それを踏まえた回答をユーザーに提供することが可能です。検索用途ではBingチャットAI一択になります。
比較4. 要約機能
BingチャットAIがMicrosoft Edgeのサイドバーに搭載され、ページ要約が容易に行えるようになりました。このBingチャットAIとChatGPTの要約性能には違いがあるのでしょうか?今回、最新のテレビニュースに関する記事を要約し、両者の性能を比較しました。
次の文章を要約してください。 パナソニックのくらしに寄り添う新しいテレビ「くらしスタイルシリーズ」の新製品としてスッキリと壁にかけられる「ウォールフィットテレビ」が11月18日から発売されます。 ■パナソニックが目指す「くらし中心のテレビ」 パナソニックの調査によると、家具・家電を配置・検討する際に「希望の場所に置けなかった経験がある」という人は57%、さらに引っ越しや模様替えで場所が固定されやすいと思う家具・家電を「テレビ」と答える人が83%で最多だったということです。この原因として挙げられているのはアンテナ端子の場所が決まっていることと、テレビ台のスペースも確保する必要があることなどで、テレビ中心にレイアウトが決まりがちだということがわかります。 こういったジレンマを解決するためにパナソニックが提案するのが「くらしスタイルシリーズ」。すでに置き場所を自由に決められる「レイアウトフリーテレビ(LF1シリーズ)」や、持ち運びが自由な「ポータブルテレビ(15LD11)」が発売されており、ここに新商品として「ウォールフィットテレビ(LW1シリーズ」が登場しました。 ■「ウォールフィットテレビ(LW1シリーズ」 すっきりと壁にかけられるテレビの厚さはわずか約3.5cm。これは専用金具と薄型設計によって実現しています。またアンテナ線はチューナー部に接続し、モニターに無線伝送するので、アンテナ端子を気にして配置を考える必要もありません。スピーカーボックスを取り除き、画面を振動させるスピーカーを採用しているのもすっきりと置ける理由です。 ■どんなコーディネートにもフィットするミニマルなデザイン 発表会ではインテリアトータルコーディネーターのMAKOさん、インテリアスタイリストの窪川勝哉さんによるスタイリングも紹介されました。 MAKOさんによるスタイリング 窪川さんによるスタイリング どちらも従来のテレビらしい配置に捉われず自由にレイアウトされているだけでなく、シンプルでミニマルなテレビのデザインがどちらの部屋にもフィットしているのがわかります。 テレビ台も必要なく、部屋をより広く活用できるのもポイントです。石こうボードなら補強工事不要で簡単に設置も可能。テレビを中心に部屋のコーディネートを行うのではなく、くらしの中に溶け込むように存在するテレビは、住空間をより自由にしてくれそうです。
livedoor news様より転載 https://news.livedoor.com/article/detail/23007556/
ChatGPTの要約
ChatGPTの要約は、少々要点を得ていないように思えます。専用金型と薄型設計に関する説明は、要約に必要でしょうか。また、「スピーカーボックスを取り外したスピーカー」は明らかに間違った説明です。
ChatGPTの要約テキスト
パナソニックは、家具や家電を配置する際にテレビの設置場所が制限されることに対応し、壁にかけられる「ウォールフィットテレビ」を「くらしスタイルシリーズ」の新製品として発売します。このテレビは専用金具と薄型設計によって、わずか約3.5cmの厚さで壁に取り付けることが出来ます。また、アンテナ線は無線伝送され、スピーカーボックスを取り外したスピーカーを使用することで、シンプルでミニマルなデザインを実現しています。テレビ台も必要なく、部屋のレイアウトを自由にすることができるため、住空間をより自由にしてくれます。
BingチャットAIの要約
BingチャットAIは、技術的な細かい説明を省いており、すっきりと要約されています。日本語の間違いもありません。
要約性能だけでなく、Edgeサイドバーによる利便性も特徴です。ChatGPTやBingチャットAIの会話画面からだと文字の入力制限があり、長文要約は少々手間です。しかしEdgeサイドバーによるWEBページ要約なら、ならどんな長文も一発です。PDFも要約できるため、論文の要約にも大変便利です。
勝者:BingチャットAI
言語モデルの差が如実にでた結果でした。ChatGPTの無料版はGPT-3.5ですが、BingチャットAIは最新のGPT-4を採用しており、言語性能に大きな差があります。また、Microsoft Edgeサイドバーにより、WEBページやPDFの長文要約ができるのも大変便利です。要約はBingチャットAIの一択と言ってよいでしょう。
要約の仕方・説明はこちらの記事でより詳細に説明していますので、よろしければご覧ください。
比較5. 会話の質
ChatGPTやBingチャットAIは自然な会話のラリーを続けられるのが特徴で、英会話の練習やアイデアをまとめるのに有効です。この両者の会話に性能差はあるのでしょうか?
ChatGPTの会話例
ChatGPTは長い会話のラリーを繰り返しても回答が不安定になることがありません。ChatGPTは会話に関する学習に工夫が加えられているためです。ただし、ちょっとつまらない会話になりがちです。
BingチャットAIの会話例
しかしBingチャットAIは2023/3/19現在、1つの会話で15回までしか会話のラリーができないように制限されています。BingチャットAIは長いこと会話を繰り返すと、会話の内容が不安定になることが多いため、その暫定的な処置となります。会話モードを厳密モードにすれば安定しやすいですが、会話やアイデア出しには不向きです。
また、検索エンジンの補助として開発されているためか、会話の流れにそぐわない検索を行い、会話の流れがおかしくなることもあります。
勝者:ChatGPT
会話に特化したAIなだけあって、会話のラリーはChatGPTに分があります。BingチャットAIは、今のところ検索エンジンの補助的な位置と考えるとよいでしょう。
文章生成
Microsoft Edgeのサイドバーに文章作成機能が追加され、今後はよりAIによるライティングが身近になることが予想されますが、ChatGPTとBingチャットAIに性能差・機能差はあるのでしょうか。今回は両者のAIに、「はちみつに関する記事を書いてください」とお願いして比較しました。
ChatGPTの文章例
ChatGPTは端的に文章をまとめてくれました。十分わかりやすいですが、商品の説明でだけで終わってしまいました。よりよい文章を作成するためには、プロンプトを工夫しなくてはいけません。
逆を言えば、工夫次第で様々な文章が設定できるようになるということです。自分好みの文章を生成するプロンプトを作成して、よりよい記事を作成してみてください。
ChatGPTの回答テキスト
はちみつは、昔から人類に親しまれている天然の甘味料です。独特の風味や健康効果があり、食品や美容商品などにも使われています。今回は、数多くあるはちみつの商品の中から、特におすすめの商品をいくつか紹介します。
- マヌカハニー ニュージーランド原産のマヌカの花から作られたはちみつです。抗菌作用が高く、喉の痛みや咳、傷口の消毒に効果があります。また、高い抗酸化作用もあるため、美容効果も期待できます。マヌカハニーにはUMF(Unique Manuka Factor)という指標があり、数字が高いほど効果が高いとされています。
- ラベンダーハニー フランス南部のラベンダー畑で採れたはちみつです。ラベンダーの花の蜜を集めたもので、香りが豊かで優しい甘さが特徴です。リラックス効果があるため、おやすみ前に飲むミルクや紅茶に入れるのがおすすめです。
- シダーウッドハニー ニュージーランドの森林地帯で採れたはちみつです。シダーウッドという樹木の花から採られたもので、甘さと共にウッディーな風味があります。消化効果が高く、胃腸の調子を整える効果が期待できます。
- アカシアハニー 北海道などで採れるアカシアの花から作られたはちみつです。まろやかな甘さがあり、口当たりが柔らかいため、子どもから大人まで幅広い年齢層に人気があります。また、ビタミンやミネラルが豊富で、免疫力を高める効果が期待できます。
以上が、おすすめのはちみつの商品です。健康や美容にも効果があるため、普段の食事や飲み物に取り入れてみるとよいでしょう。ただし、はちみつは高熱や長時間加熱すると効果が失われるため、注意が必要です。また、アレルギーを持っている人は適量を守って摂取するようにしましょ
よりよい記事を生成するプロンプトを本サイトで紹介しています。ご興味があればご覧ください。
BingチャットAIの文章例
BingチャットAIは「トーン」や「形式」などで文章のトーンや、メール・ブログの投稿など、様々な文章作成の設定が容易に行えます。ただし複雑なプロンプトを指定するとエラーが発生しやすいです。
BingチャットAIの回答テキスト
はちみつの商品を紹介する記事を書いてください。
はちみつは、健康や美容に良いとされる天然の甘味料です。しかし、はちみつにも様々な種類や特徴があり、どれを選ぶか迷ってしまうこともあるでしょう。そこで今回は、はちみつの選び方やおすすめの商品を紹介します。
はちみつの選び方
はちみつを選ぶときには、以下のポイントに注意しましょう。
- 原産国や原材料
- 加熱処理の有無
- 花蜜源や味わい
原産国や原材料
はちみつの原産国や原材料によって、品質や安全性が異なります。一般的に、日本産や欧州産のはちみつは厳しい基準で管理されており、添加物や残留農薬などが少ないと言われています。また、原材料が100%蜂蜜であることを確認しましょう。砂糖や水飴などが混ざっている場合もあります。
加熱処理の有無
加熱処理とは、はちみつを高温で殺菌することです。加熱処理をすると、長期保存が可能になりますが、同時に栄養素や酵素なども失われてしまいます。加熱処理されていない生はちみつ(ローハニー)は、風味や栄養価が高く、生きた食品として人気です。しかし、保存方法に注意しなければなりません。直射日光や高温多湿を避けて冷暗所で保管しましょう。また、1歳未満の乳児に与えることは禁止されています。
花蜜源や味わい
花蜜源とは、ミツバチが採取した花の種類です。花蜜源によって、色や香り、味わいが大きく変わります。例えば、
- アカシア:透明でさらっとした液体で、優しく爽やかな甘さです。
- クローバー:淡黄色でクリーミーな固形で、花々の香りとまろやかな甘さです。
- レモン:黄色で酸味が強く爽快感のある液体で、レモン果汁よりも酸っぱくありません。
- マヌカ:茶色で濃厚な固形で、ハーブのような香りとコクのある甘さです。
自分好みの花蜜源を見つけるためには、色々試してみることがおすすめです。
おすすめの商品
では最後におすすめの商品を紹介します。
- 日本製ローハニーセット(アカシア・クローバー・レモン各200g)
- 国内産100%蜂蜜で加熱処理されていません。
- 3種類の花蜜源
勝者:BingチャットAI
BingチャットAIは設定を変更するだけで簡単に文章を作成することができます。文章の質もGPT-4を採用しているだけあって高品質です。ただし、複雑なプロンプトを指定するとエラーが発生してしまいます。
基本的な文章生成はBingチャットAI、プロンプトを工夫したい方はChatGPTを利用するとよいでしょう。
総合優勝:BingチャットAI
BingチャットAIは検索・要約・文章生成など、多くの場面でChatGPTの性能・機能を上回りました。ChatGPTはGPT-3.5がベースとなっていますが、BingチャットAIはより新しいGPT-4を採用しており、文章の能力が高水準となっています。また、Bing検索エンジンやMicrosoft Edgeとの連携により高機能を実現しており、基本的にはBingチャットAIを利用すれば間違いないでしょう。
ChatGPTは会話を多用する場面で有利
会話能力に関してはChatGPTの方が上回っている結果となりました。対話しながらアイデアを出す、英会話の練習をする、などといった場合にはChatGPTを利用するとよいでしょう。文章能力に関しても、ChatGPTの有料プランであるChatGPT Plusを持ちればGPT-4を利用できます。もし会話性能と文章能力のどちらも必要ならば検討する余地があります。